『医事業務』2023年4月15日号を振り返る ~医療安全、施設基準、DX~

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読者VOICE

『医事業務』2023年4月15日号を振り返る
~医療安全、施設基準、DX~

4月15日号の特集は「今こそ考える、医療安全」でした! さっそく気になった記事を紹介します。

視点1 人材育成に生かす医療安全管理
特集1の事例1では、白岡中央総合病院さんの医療安全管理課の取り組みが紹介されていました。課長が薬剤師でしたが、中でも「医療安全の専従の事務職員の配置」をしているということが印象的でした。
具体的な業務はラウンドへの同行、事例分析、チームカンファレンスへの参加、 ヒアリングや意見交換、新人研修の講師などを行っている様子が写真付きで紹介されていました。事務が専従で医療安全管理にかかわるという話はあまり聞いたことがないですね。
ただ、「医療安全管理業務の経験によって得たスキルと知識は、病院経営、組織運営、人事管理等に必要な情報収集・分析力、問題解決力、戦略策定・実行力など、事務長に求められるスキルに直結すると考えています」という表現が印象的でした。事務は医療安全とかかわることが少ないので、どうしても医療そのものの知識が弱くなります。その弱点を組織として強くできる仕組みとして、とても有効な取り組みと感じました。
2つ目の事例では山口県立総合医療センターさんの「診療情報管理部門と医療安全推進室の連携」でした。データ提出、電子カルテの改善、インフォームド・コンセント、同意書の様式変更といった取り組みが紹介されていました。

視点2 看護師資格を持つ施設基準管理士の院内革命
看護師が医事企画係として、施設基準の重要性を院内に浸透させるべく奮闘されています。今回は医事企画係から院内周知のために作成している広報誌「加算の窓口」の紹介で、「認知症ケア加算」を取り上げていました。
認知症ケア加算は、認知症ケアチームの介入が評価されており、チームの活動を取材して記事にするところは素晴らしい取り組みです。施設基準の要件管理(資格、研修、人員配置、委員会・会議の開催、計画の見直し)は本当に大変なんですよね。基準を守り必要な実績を維持していないと適時調査などで指摘や返還金などの発生も起きかねませんので、広報や学習会を通して啓蒙活動を行っているとのことでした。大事な院内広報活動だと思います。

視点3 医療用語なるほど辞典!
なぜ、デジタルトランスフォーメーションと言うのか。今回の連載「第97回 日本における医療DXの遅れ…挽回なるか?」を見て「なるほどな」と思いました。トランスフォーメーションの「トランス」は「超えて、横切って、別の状態へ」という意味で「フォーメーション」は「形を成すこと」ということです。「トランスフォーメーション」で「現状を超えて、新たな形を成すこと」、つまり「変革」ということですね。既存の状態を超えて(トランス)して、新たな状態に変革(フォーメーション)させていくことになります。現在の状態と新たな状態という2つがクロスするので、「エックス」という文字、ないし形に「変革」という意味が象徴されているということらしいです。言葉の意味を知ると愛着が湧くな、という感想でした。

読者 真生会富山病院 企画課 主任 中神勇輝

4月15日号の特集は「今こそ考える、医療安全」でした さっそく気になった記事を紹介します。

視点1 人材育成に生かす医療安全管理

特集1の事例1では、白岡中央総合病院さんの医療安全管理課の取り組みが紹介されていました。課長が薬剤師でしたが、中でも「医療安全の専従の事務職員の配置」をしているということが印象的でした。

具体的な業務はラウンドへの同行、事例分析、チームカンファレンスへの参加、 ヒアリングや意見交換、新人研修の講師などを行っている様子が写真付きで紹介されていました。事務が専従で医療安全管理にかかわるという話はあまり聞いたことがないですね。

ただ、「医療安全管理業務の経験によって得たスキルと知識は、病院経営、組織運営、人事管理等に必要な情報収集・分析力、問題解決力、戦略策定・実行力など、事務長に求められるスキルに直結すると考えています」という表現が印象的でした。事務は医療安全とかかわることが少ないので、どうしても医療そのものの知識が弱くなります。その弱点を組織として強くできる仕組みとして、とても有効な取り組みと感じました。

 2つ目の事例では山口県立総合医療センターさんの「診療情報管理部門と医療安全推進室の連携」でした。データ提出、電子カルテの改善、インフォームド・コンセント、同意書の様式変更といった取り組みが紹介されていました。

視点2 看護師資格を持つ施設基準管理士の院内革命

看護師が医事企画係として、施設基準の重要性を院内に浸透させるべく奮闘されています。今回は医事企画係から院内周知のために作成している広報誌「加算の窓口」の紹介で、「認知症ケア加算」を取り上げていました。

認知症ケア加算は、認知症ケアチームの介入が評価されており、チームの活動を取材して記事にするところは素晴らしい取り組みです。施設基準の要件管理(資格、研修、人員配置、委員会・会議の開催、計画の見直し)は本当に大変なんですよね。基準を守り必要な実績を維持していないと適時調査などで指摘や返還金などの発生も起きかねませんので、広報や学習会を通して啓蒙活動を行っているとのことでした。大事な院内広報活動だと思います。

視点3 医療用語なるほど辞典

なぜ、デジタルトランスフォーメーションと言うのか。今回の連載「第97回 日本における医療DXの遅れ…挽回なるか?」を見て「なるほどな」と思いました。トランスフォーメーションの「トランス」は「超えて、横切って、別の状態へ」という意味で「フォーメーション」は「形を成すこと」ということです。「トランスフォーメーション」で「現状を超えて、新たな形を成すこと」、つまり「変革」ということですね。既存の状態を超えて(トランス)して、新たな状態に変革(フォーメーション)させていくことになります。現在の状態と新たな状態という2つがクロスするので、「エックス」という文字、ないし形に「変革」という意味が象徴されているということらしいです。言葉の意味を知ると愛着が湧くな、という感想でした。

読者 真生会富山病院 企画課 主任 中神勇輝

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